「米国産ソルガムきびクッキングデモンストレーション&試食会」 ~ブッフェのビューティフルアクセント米国産ソルガムきびと最新のインバウンド動向~

米国産ソルガムきびクッキングデモンストレーション&試食会 会場米国産ソルガムきびクッキングデモンストレーション&試食会 会場

アメリカ穀物協会は2017年10月10日に「米国産ソルガムきびクッキングデモンストレーション&試食会」を、インターコンチネンタルホテル大阪において開催いたしました(後援:米国大使館農産物貿易事務所・全日本司厨士協会関西本部大阪府本部)。

当日は、メディアでブッフェの賢人と紹介されるソルガムきびクッキング歴10年以上の経験を誇る、ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ 副総料理長 佃勇氏をデモンストレーターとして、またホテル・観光ビジネス、インバウンド動向のエキスパートであるPwC合同会社パートナー 澤田竜次氏をゲストスピーカーにお招きし、総勢60名を超える関西のホテルシェフとホテル関係者に、さまざまな食の多様性に対応可能な食材である「米国産ソルガムきび」と、最新のインバウンド動向についてご紹介いたしました。

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在大阪神戸米国総領事館 首席商務領事 ヘレン・ファン氏

全日本司厨士協会関西本部大阪府本部 会長 濱田勉氏

開会の挨拶では、在大阪神戸米国総領事館 首席商務領事 ヘレン・ファン氏より、好奇心旺盛で新しいものをいち早く取り入れるのが得意な関西で、米国で話題のスーパーグレイン「ソルガムきび」をご紹介できることへの感謝を賜りました。

次いで、全日本司厨士協会関西本部大阪府本部 会長 濱田勉氏より米国産ソルガムきびの応用への期待などが述べられました。

ソルガムきびはインバウンドのさまざまな食の多様性にも対応可能

PwC合同会社 パートナー 澤田竜次氏

PwC合同会社 パートナー 澤田竜次氏には、「最新のインバウンド動向と2020年に向けた日本の受け入れ体制」と題し、ご講演をいただきました。

日本がもつインバウンド市場のポテンシャルや訪日客の国別の傾向、また日本が観光立国を目指す上での課題(インフラなどのハード面や、海外からの観光客の食事制限や宗教・習慣による食の多様性への対応などのソフト面)や、インバウンドは2020年の東京オリンピック・パラリンピック以降も増加することが予測されていることについてご紹介いただきました。

米国の最新フードトレンドにマッチしているソルガムきび

アメリカ穀物協会 星澤道代

次にアメリカ穀物協会 プログラム/オフィス・マネージャー 星澤からは、「米国のグルテンフリートレンドとソルガムきび」と題し、高い汎用性を持つソルガムきびの粉・粒のアドバンテージやレシピ例、ソルガムきびが全粒穀物・古来穀物、植物性たんぱく質、グルテンフリーなどアメリカの最新フードトレンドに合っていることから利用が広がっている様子、また人気レストランでのグルテンフリー対応についてご紹介しました。

また、健康志向、高齢化が進む日本市場においての期待や、今後日本で開催されるスポーツの国際イベントへの食の対応にソルガムきびを提案しました。そして、日本国内において、すでにソルガムきびを愛用しているホテルシェフらのインタビュー動画をご紹介しました。

ブッフェの賢人 佃勇シェフによる
乳・卵不使用・グルテンフリー対応のソルガムきびメニュー

ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ 副総料理長 佃勇氏

米国産ソルガムきびのクッキングデモンストレーションでは、ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ 副総料理長であり、東京のブッフェレストランで1,2位を争う人気の「シェフズ ライブ キッチン」料理長・店長の佃 勇氏が登場。佃シェフが、このイベントのために考案したグルテンフリー・乳・卵不使用(完全菜食主義)対応のソルガムきびメニューをご紹介しました。

最初に試食に運ばれたのは、3つの方法で調理された全粒ソルガムきびです。

1つめは一晩水につけて炊飯器で炊いたソルガムきび。ソルガムきびは米よりも硬いため、一晩水に浸けると炊いたときにさらにふっくらと仕上がります。

2つめは、たっぷりの水で20分弱茹でたソルガムきび。ソルガムきびは炊飯したり茹でたりして作り置きが出来るため、再度火を入れて仕上げるメニューに使いやすいそうです。

炊飯ソルガムきび、ポップソルガムきび、茹でソルガムきび

3つめは、アメリカでヘルシースナックとして人気のポップしたソルガムきび。皮付きのソルガムきび(Bob’s Red Mill製)を電子レンジで1分弱加熱すると簡単に作れ、サラダやスープ、デザートのトッピングとしてよく映えます。見た目は小さなポップコーンのようですが、ポップソルガムきびは味付けしなくても香ばしく美味しいとご紹介いただきました。

佃シェフの調理デモ次に「ソルガムきびと豆乳のラタトゥーユグラタン」の調理デモが行われ、炊飯したソルガムきびとカラフルな野菜で出来たラタトゥーユを合わせたグラタンを披露されました。乳・卵不使用なので、チーズの代わりに木綿豆腐や豆乳を使ったヘルシーで美味しい一品です。

そして佃シェフがこれまで開発した200以上のソルガムきびレシピの中でも一番気に入っている「ソルガムきびのガンボスープ」。通常はソーセージや魚介類を入れて作るメニューですが、乳・卵不使用なので食感を出すために厚揚げを使い、コクを出すためにココナッツオイルで仕上げました。ベースとなるダークルーを作るポイントは、恐れずに火を入れて焦がさないように色を付けることだそうです。

ソルガムきびと豆乳のラタトゥーユグラタン
(Gluten Free対応)

ソルガムきびのガンボスープ
(Gluten Free対応)

最新メニュー「ソルゴット」(ソルガムきびのリゾット風)

ソルゴット
(ソルガムきびのリゾット風、Gluten Free対応)

デモの最後は、まったく新しいイタリアンのメニュー「ソルガムきびのソルゴット」。炊飯したソルガムきびをリゾット風に仕上げた一品です。
フリーフードがトレンドなアメリカでは、ライスやキヌアなどの穀物から乳・卵不使用の代用ミルクを作っています。
それからヒントを得た佃シェフは、ソルガムミルクを当日作り、ソルゴット(ソルガムきびのリゾット風)には水の代わりにソルガムミルクを使用しました。

新しい製法で作られたソルガムきびを50%以上配合したグルテンフリーブレッド

ブランジュリ・ロワゾ―ブルー(京都市) オーナーブーランジェ 弘岡桂子氏

クッキングデモンストレーションの後に、「ソルゴット」、「ソルガムきびのトマトサラダ」、「ソルガムきびのスパイシータブレ」に加えて、京都の古代スペルト小麦・グルテンフリー専門ベーカリーブランジュリ・ロワゾ―ブルーよりご提供いただいたソルガムきび粉が50%以上ブレンドされたグルテンフリーの「食パン」と「全粒ブレッド」がワンプレートで供され、ご試食いただきました。

ブランジュリ・ロワゾ―ブルーでは、全てのパン、焼菓子にソルガムきび粉を配合しています。今回のイベントで紹介されたグルテンフリーブレッドは、日本で多くみられる「米粉パン」ではなく、オーナーブーランジェの弘岡桂子氏が研究を重ね、ソルガムきび粉や玄米粉など、複数のグルテンフリーの粉がブレンドされ新しい製法によって作られた特別なパンだそうです。

グルテンフリー食パン、ソルガムきびのスパイシータブレ、 ソルゴット、ソルガムきびのトマトサラダ (Gluten Free対応)

ソルガムきび粉が配合されているグルテンフリーパン、焼き菓子(ブランジュリ・ロワゾ―ブルー)

欧米スタイルのグルテンフリーブレッド(ブランジュリ・ロワゾ―ブルー)

ソルガムきびはブッフェのビューティフルアクセント

佃シェフは、デモンストレーションとソルガムきびレシピブックを通じて「ソルガムきびは、前菜からデザートにいたるまで、あらゆるブッフェ・メニューに活用できる汎用性の高いスーパーグレインであること、また、新しい食材ではあるが、基本の調理方法はいたってシンプルであること」を、関西の一流ホテルのシェフたちに伝えました。
参加したシェフたちからは「レシピブックを見るだけではわからなかった調理のポイントなど、実際デモンストレーションをみてよく理解できた」、「ソルガムきびを使ったメニューの多様性を実感できた」等のご意見をいただきました。初めて食べた方からは「食感が面白く美味しい」という感想をいただきました。

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アメリカ穀物協会 日本事務所代表 浜本哲郎

試食会の最後には、アメリカ穀物協会 日本代表 浜本哲郎よりご挨拶させていただきました。このイベントをきっかけに、ホテルシェフの皆様にぜひ米国産ソルガムきびをお試しいただき、ブッフェやグルテンフリー対応メニューなどにご検討いただければと願っています。


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佃 勇氏 プロフィール

佃 勇氏ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ 副総料理長
(レストラン担当)

シェフズ ライブ キッチン料理長兼店長

国内数々のホテルでフレンチから鉄板焼、アジア料理まで幅広い経験のもと、ホテル開業時よりレストラン担当シェフから料理長として活躍。海外研修によって国際感覚をプラスし、グローバルな料理を作っている。
シェフズ ライブ キッチンでは「キッチン」と「サービス」の両方を統括し、お客様との距離が近いレストランを目指している。テレビでは“竹芝の巨匠”、ホテルブッフェの“賢人”として紹介されるなど、注目を集めている。

澤田 竜次氏 プロフィール

澤田 竜次氏PwCコンサルティング合同会社 パートナー

大手金融機関での経験後、2000年より会計事務所系のコンサルティング会社に入社。M&A戦略、事業再生案件に関与した後、ホテル&レジャー、不動産関連の業務に特化。
2016年1月より、現職にて不動産・ホテル業界に対する戦略立案から実行フェーズまでのコンサルティングおよびホテル開発関連のアドバイザリー業務に従事している。

ブランジュリ・ロワゾ―ブルー

Boulangerie L’oiseau bleu(ブランジュリ ロワゾ―ブルー)世界遺産・上賀茂神社 御薗橋通りにある小さなパン屋さんはGluten Free, 古代小麦スペルト粉のパン専門店。ロワゾ―ブルー(青い鳥)幸せはすぐそばに・・・という思いを込めて大切な人に捧げるパンは、スペルト粉、米粉などにソルガムきび全粒粉をブレンド。またクリームパンのクリームや、全ての焼き菓子にもソルガムきび粉が使用されています。

京都市北区大宮南田尻町53大央ビル101
TEL:075-492-9200

店舗ウェブサイト
http://www.geocities.jp/boulangerieloiseaubleu/
facebook
https://www.facebook.com/BoulangerieLoiseaubleu/

米国産ソルガムきびを愛用しているホテルシェフらのインタビュー動画